北陸新幹線延伸計画に関する京都維新の会 統一見解

お知らせ

令和8年7月14日
京都維新の会

現在、国及び与党において、北陸新幹線敦賀・新大阪間の延伸ルートに関する再検証が進められています。

京都維新の会は、本年4月投開票の京都市右京区府議会議員補欠選挙において後述の理由から、京都市内の大深度地下を通過する小浜・京都ルート(桂川案)に反対する立場を府民・市民の皆様に示してきました。また、府議会では全てのルートの公平公正な比較検討と着工5条件の厳格な検証と整合性を求め、京都市会では「北陸新幹線の京都市内大深度トンネルルートへの反対決議」を可決しました。これらは府民・市民との約束であり、その基本姿勢と判断基準は、国政政党を含めた如何なる組織の提案や決定が示されたとしても、変わることはありません。

北陸新幹線の全線開業は、日本海国土軸の形成や国土強靱化、北陸・関西間の交流促進に資する重要な国家プロジェクトであり、全線開通までに要する期間の短さがルート選定における重要な観点であることも理解しています。また、一度、自公政権において決定した小浜・京都ルートだけでなく、8つのルートが再検証されたことは、他のルートとの公平公正な比較を一貫して求めてきた立場から、意義あるものと受け止めています。

一方、京都市内の地下を通る計画には、地下水や地盤への影響、ヒ素等を含む発生残土の処理、文化財や伝統産業への影響、工事の安全性、事業費の増大、自治体の財政負担など、重大な懸念が残されています。

これらは将来にわたる社会的コストとして、収支採算性、投資効果、事業費及び安定的な財源見通しなど、着工5条件の検証に適切に反映されなければなりません。特に、地元負担を伴う安定的な財源見通しには、関係自治体の理解と同意が不可欠です。負担額とその根拠を明らかにし、地元の同意を得ることなく、ルートを決定し、着工することは認められません。

また、京都市会にて提出された「北陸新幹線延伸計画を再検証し、京都の歴史と未来を守るための請願書」に沿って、仮に政府が京都市内における本事業の実現を念頭に、沿線自治体及び住民の理解と協力を得るためのプロセスに入るのであれば、国や実施主体から必要なデータが示された場合には、この間、京都府市自らが誘致しているわけではない中にあって不本意なことではあるものの、京都府及び京都市が主体的に独自の検証を行い、その結果を府民・市民に明らかにせねばなりません。地下水、環境、文化、発生残土、財政負担等に関する懸念が客観的に検証され、具体的かつ実効性ある解決策が政府から示されるまでは、京都市内の大深度地下を前提とした計画の推進を認めることはできません。

また、政府が本事業の実現を念頭に、沿線自治体及び住民の理解と協力を得るためのプロセスに入るのであれば、とりわけ本事業の沿線地域に対しては、想定される費用負担の軽減策、環境影響の回避策を明らかにすることは勿論、万一の場合の補償及び対応についても明確に示すと共に、地域にもたらされる具体的な便益を説明せねばなりません。また、誘致を行っていない自治体での同意を目指す場合には、その事実に鑑み、とりわけ本事業の沿線地域に対しては今後特段の配慮を行うことを、その具体的施策と共に示すこと等により、最大限、沿線自治体及び住民に寄り添った対応が求められるものです。

なお、ルート検証の過程においても、公平性と透明性を求めてきた中、亀岡市や舞鶴市をはじめ、本事業を誘致してきた、駅が立地することとなる自治体については、その意向や地域事情を踏まえた十分な意見聴取が尽くされたとは言い難く、仮にそのような機会が設けられないのであれば、地域の意思や地方自治の尊重という観点から大きな問題を残すことになることも、付言する必要があります。

改めて、京都維新の会は、ここに立場を明確にします。懸念への解決策が示されず、府民・市民の理解と同意も得られず、すなわち京都府市の同意もない状況は、着工5条件が未充足であることにほかなりません。そして、そのような中にあって、京都市内の大深度地下を前提とした計画を進めることは断じて容認できません。

京都維新の会は、府民・市民との約束と、各地方議会で示してきた基本姿勢を堅持します。その上で、京都の安全と暮らし、環境、文化を守り、府域全体の発展につながる方策について、府民理解を得るための徹底した議論が最後まで尽くされることを強く求めます。

一覧に戻る